相続手続

不動産の名義を相続人の1人に変更したい
相続の手続きをしたいが、兄弟の一人がどこにいるか分からない
相続の手続きをしたいが、相続人である親が高齢で認知症の症状がある
相続人の間で、遺産分割の方法について話がまとまらない
被相続人(亡くなった方)に借金があることが分かった
元気なうちに子供の1人に対して財産を相続させる旨の遺言書を作成したい

(1)相続人の範囲

ご依頼後、被相続人(亡くなられた方)の戸籍・除籍謄本・改正原戸籍等を当方で取り寄せます。生まれてから死亡するまでの戸籍等を取得します。
まれに、戦災等によって焼失してしまい、戸籍等がない場合があります。その場合、判明している相続人全員の方に、他に相続人がいないかを確認して、相続人の範囲を確定します。
不動産の名義を変更する場合、判明している相続人全員の方から「他に相続人のないことの証明書」をいただくことがあります。
当事務所で証明書を作成しますので、相続人全員の方に証明書に署名・押印(実印)していただきます。

(2)相続財産

1.預貯金

預貯金は、法律上「可分債権」と呼ばれています。「可分債権」は、相続が開始すると当然に法定相続分に従って相続されるので遺産分割の対象とならない財産です。

例えば、両親、長女、長男の4人家族の場合、もし、父親の相続が開始したとすると、その法定相続分は、
・母親の相続分2分の1
・長女・長男の相続分各4分の1

となります(特別受益・寄与分は考慮に入れていません)。したがって
1000万円の預金があり、相続分に従って計算すると、次のようになります。
・母親1000万円×2分の1=500万円
・長女・長男1000万円×4分の1=各250万円

また、預貯金について権利があるからといって、一部の相続人から金融機関に対して法定相続分について請求をしても、金融機関は相続人全員からの請求でない限り、支払いに応じてくれません。

方法として、金融機関を相手に訴訟を提起することが考えられます。ただし、預金債権を遺産分割協議の対象に含める合意が成立する余地のある間は、金融機関は分割の払い戻しを拒むことができるとする判例がありますので、事案によっては払い戻しを受けることができない可能性があります。

※「持分」とは、一般的にあまり馴染みがない言葉ですが、簡単にいうと、「相続人みんなのもの」ということです。例えば、「持分2分の1」の権利があるので、2つの土地のうちその1つの土地が当然に自分のものになるということではありませんので注意して下さい。

2.賃料

相続の開始の前後を問わず、遺産の分割が行われるまで、「可分債権」として、法定相続分に従って相続されます。したがって、遺産分割の対象財産となりません。
ただし、相続人全員の合意があれば遺産分割の対象とすることができるとされています。

3.死亡保険金

被相続人が契約して、受取人を相続人のうちの一人として指定した生命保険についての保険金については、特別の事情がない限り、相続財産に含まれず、遺産分割の対象財産となりません。

4.借金(債務)

遺産分割の対象となりません。相続人全員で債務を負担します。
※遺産分割協議書の中で、「相続人の1人が債務を負担する」旨の文言を入れても、遺産分割の対象財産となりません。
したがって、債権者は、債務を負担しない相続人に対し、支払いの請求をすることができます。債務を免れることにはなりませんので注意して下さい。

(3)相続人の中に行方不明者・高齢で認知症の人等がいる場合

1.行方不明者がいる場合

相続人の1人から、裁判所に「不在者財産管理人選任」、または「失踪宣告」の申立てをする必要があります。不在者財産管理人が選任された場合、管理人と他の相続人全員の間で遺産分割の協議をします。
「失踪宣告」の場合、法律上、死亡したものと扱われるため、判明している相続人全員で遺産分割の協議をします。

2.高齢で認知症の人等がいる場合

親族の方から、裁判所に「成年後見開始」の申立てが必要になります。後見人が選任されますので、後見人就任後、その後見人と他の相続人全員との間で遺産分割の協議をします。一般的に、後見人に対する報酬面から、親族が後見人に就任するのが多いです。
仮に、相続人の1人が後見人に就任すると、法律上、被被見人を代理して、遺産分割の協議に参加できません。そこで、後見監督人または特別代理人を選任して、後見監督人等と他の相続人全員との間で、遺産分割の協議を行います。

(4)相続の放棄について

被相続人に不動産などの財産がなく借金が残っている場合、裁判所に「相続放棄をする」旨の書面を提出することによって、被相続人の借金の支払い免れることができます。
相続放棄をする「期間」については、法律によって定められていますので、相続開始後、借金の存在が分かった時点で、できれば速やかに手続きをされることをお勧めします。
特別の事情がある場合には、その「期間」を過ぎても相続放棄の手続きができることもありますので、ご相談下さい。

(5)遺産の分割手続き

1.協議による遺産の分割

共同相続人全員で遺産分割の協議を行います。相続人の一部を除く遺産分割の協議の場合、協議そのものが無効です。
遺産分割の協議で注意する点

・相続人の1人が不動産等を取得する代わりに「その相続人が債務を負担する」との協議を行う場合

後日、相続人の1人が支払をしないことを理由に、遺産分割の協議をやり直すことはできません。遺産分割の協議は、債務不履行による解除が認められていないからです。したがって、その履行の確保(確実に支払ってもらう)に十分に配慮して協議を行う必要があります。

・相続財産の漏れ

たまに、亡くなられた方が遠方に土地などを所有していることがあります。その他、事案によっては、協議による遺産の分割をするうえで注意すべき点があります。再び相続人全員で協議をしないためにも、分からない点がありましたら、お気軽にご相談下さい。

2.調停手続き

協議による遺産の分割ができない場合、裁判所での話し合いを通して、遺産の分割をする手続きです。

その他

公正証書遺言書とは?

1.遺言をする人は、公証人の面前で,遺言の内容を口授します。
2.それに基づいて,公証人が,遺言をする人が口授した内容を文章にします。

この文章が「公正証書遺言書」と言われるものです。遺言書を作成される方には、費用などの面がありますが、「公正証書遺言書」の作成を勧めています。

自筆証書遺言書とは?

遺言をする人が、自分で遺言の内容を紙に書き、作成日付・署名・押印をして、作成する遺言書です。
公正証書遺言書と比べて、簡単で費用はかかりませんが、法律上の要件を1つでも満たさないと、遺言書そのものが有効とならない点に注意が必要です。

初回のご相談について

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